ALT-I 測定機本体 |
1. |
毎年1回温度検定を行って下さい。 |
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アースを必ずとって下さい。 |
3. |
磁気磁波の強い所には設置しないで下さい。 |
補償導線(ケーブル5m) |
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Si%が大幅な誤差を生じた場合、(+)(−)の接触不良及びキャップタイヤ(被覆)に亀裂が入り水などにより漏電等注意。 |
ホルダー |
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先端のプラグについては、毎回SGカップを取り外した後(十)(一)の角を溝掃する。尚、SGカップヘの注湯温度は出来うる限り下記の範囲で注入する。 |
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1. |
本機の精度は AE値=Si% ±0.05 目的の成分値との誤差を求めて成分調整をする。正となる機器くカントバック・湿式分析等)とSi%を照合して補正する。但し、カントバックのSi%はばらつきが大きいので注意。(湿式分析のSi%に合わせる) |
2. |
溶解の経時変化を調べ、安定操業することが出来る。 |
3. |
AE値、Si%測定により、改良剤や添加合金元素の種類、量、を決定し、目的成分及び目標の機械的性質にすることが出来る。 |
4. |
冷却曲線を応用してAE値のSi%を測定することは、単に化学成分を測定するのみではなく、その溶湯の物理的諸性質を知る基礎をなるものですが、その性質を大きく左右するものは、化学組成や冷却速度、結晶核の生成度合などです。そしてこれらの傾向を知るにはAEメーターによって画かれた冷却曲線を見るのが最適であると言えます。 しかし各工場では溶解上の相違や選択する材質、溶湯処理の問題などで多少の差がありますので、冷却曲線に対する解釈が或は複雑になるなどの因子はありますが、これらについての基本的な考え方を簡単にまとめてみました。 |
注湯時の注意 |
1. |
溶湯を注湯する時は、添加剤を投入してから15分以上経過した溶湯を注湯すること。 |
2. |
溶湯を注湯する時は、前炉で撹拌された溶湯を注湯すること。 |
※ |
注湯柄杓に湯面模様が出始めた時注湯するのも−つの 目安です。但し、酸化溶湯は湯面模様が出にくいです。 |
ALT-Iの活用について |
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通常導入時には弊社商品でサンプリングしたテストピース(以下TP)で湿式分析を行い、ALT-Iで分析した数値に補正を加えた数値を正としますが、貴社工場の正とすべき管理機器がカントバック(以下CB)の数値の場合はその誤差をALT-Iにて補正いたします。 |
安定させるための最低使用条件 |
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レコーダーの起動タイミング ご存知のようにALT-Iは熱分析装置であり、電気を使用するため多少の熱を発生します。現場での過酷な使用条件にも耐えられるよう防塵BOXに入れたコンピュータと、熱交換器が安定した数値を出すためにも使用する30分前に電源投入して下さい。 |
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注湯タイミング また、消耗品の耐熱温度等の観点から消耗品カップに注湯する際の注湯温度の安定も必須となります。これは注湯用の柄杓(セラミックファイバースプーン等)熔湯を取った際に温度をある程度の温度にしていただくことで回避できますが、熔湯温度が低い場合は上げていただくしか方法はありませんが、高い場合には柄杓で取った際に少し待って頂き、最高でも700℃〜770℃まで下げてください。 |
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レコーダーでの初晶点と共晶点の読取り レコーダーは全てのお客様に満足して頂けるよう汎用的に製造しています。 そのため内部の設定にもある程度の自由が利く設定になっ ておりますが、その中でも初晶温度と共晶温度の読取りの設 定はSi%値の安定に欠かせない数値となっており、皆様がお 使いのレコーダーでも安定させるための数値がそれぞれ異なることがあります。メンテナンス画面の6にある環境設定の項目内に「初晶点読取り」「共晶点読取り」という項目がありますが、それがこの設定になります。 |
1. |
冷却曲線をよむ 溶解しているものが凝固する場合には必ず凝固点又は凝固開始点があり、アルミ合金においては化学組成によってその開始点が異なります。つまり凝固開始点(初晶又は初晶温度)を知る事によりSi%が判ります。その解釈は一定のものではありませんが、各工場では操業条件が若干異なる様に、その条件に適合する管理図を書いてみる事が必要です。そうすればAEメーターの表示がそのまま用いられますが、工場によっては少し修正する必要がある工場と出てきます。 一般的にはそれ程大きく修正する必要はありません。 |
2. |
初晶点と共晶点をよむ アルミ合金には凝固開始点(初晶点または初晶凝固温度)があると共に凝固終了点(共晶点または共晶凝固温度)があります。溶湯の主要合金元素Si・Cu・Mg・Mn・Feのうち初晶点の変化にSiが大きく影響し、Si量が多くなれば初晶点は低くなります。つまり初晶点と共晶点の差の高低によりSi量の多少を判断できるわけです。その外にも初晶点・共晶点の過冷却度を知ることで、いろいろな利用価値(結晶粒の微細化・Siの微細化等)があります。初晶・共晶温度と共に冷却曲線の二大重要々素という事が言えます。 |
3. |
初晶過冷却をよむ 冷却曲線の溶融から初晶までの間に大なり小なり過冷の現れたときに過冷を生じるのですが、過冷の度合(過冷度)と結晶核 iの微細化とは密接な相関性があります。結晶核 iの微細化が判り、製品の抗張力や伸び等の機械的性質も推定できます。 |
4. |
共晶過冷却をよむ 冷却曲線の初晶から共晶までの間に大なり小なり過冷の現象がでてきます。冷却速度と結晶の成長速度とのバランスがくずれたときに過冷を生じるのですが、過冷の度合(過冷度)とSiの微細化とは密接な相関性があります。Siの微細化が判り、製品の抗張力や伸び等の機械的性質も推定できます。 |
5. |
凝固温度範囲をよむ 初晶から共晶までの温度差を凝固温度範囲とよんでいますが、この凝固温度範囲から溶湯の凝固速度が判り、製品の抗張力や伸び等の機械的性質や引け性等も推定できます。 |
6. |
凝固区間の時間をよむ 初晶から、過冷却、共晶へと移行する時間を調べる事によりアルミ合金の性質を推定する事ができます。初晶から過冷却までの時間(液相線凝固時間)と過冷却から共晶までの時間(共晶凝固時間)の二つをとってみますと、前者が短くて後者が長いものと、これと反対に前者が長くて後者が短いものとではその溶湯の性質には大きな差があります(合計時間が同じ場合)。一般に初晶から共晶に達するまでの時間のうち、液相線凝固時間が短く、共晶線凝固時間が長い方が良い溶湯と言えます。 |
アルミ合金の溶解は一般的には酸化溶解ですから除滓・脱ガス処理の方法、又、その度合が適正であるか否かを冷却曲線より知る事が出来、常に安定した操業方法をするための対策が得られます。 |
1. |
高精度の測定を得る為、またこれを保持するためには、測定機に接続するホルダー及びケーブルを毎日点検する事が必要です。 |
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接続不良の原因となりますので、ホルダー上部のプラグは常に綺麗にして使用下さい。又磨耗したプラグは適宜お取り替え下さい。 |
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補償導線は水にぬれたりしますと、線間でリークして測定不要となりますから特に御注意下さい。 |
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