TJFS-107: 生型砂のコンパクタビリティ試験方法
1. 適用範囲
生型砂のコンパクタビリティを測定する試験方法について定める。
2. 用語の意味
コンパクタビリティとは、一定の条件で採取した生型砂を、一定の力で圧縮したときの収縮率である。
3. 器具
3-1. 試験砂投入装置
試験筒へ砂を投入するもので、図1に示すものである。試験砂投入装置のふるいは、呼び寸法3360μmのものを使用する。
3-2. 試験片つき固め機
TJFS-101(生型砂の標準試験片作製方法)に規定した試験片つき固め機を用いる。また、つき固め機の代わりに試験筒内の砂に98N/cm2の静圧を加えることができる圧縮機を用いてもよい。
3-3. 試験片作製用筒
TJFS-101(生型砂の標準試験片作製方法)に規定した試験筒を用いる。
3-4. 試験片作製用受台
TJFS-101(生型砂の標準試験片作製方法)に規定した試験片作製用受台を用いる。
3-5. 押し抜き台
TJFS-101(生型砂の標準試験片作製方法)に規定した押し抜き台を用いる。
3-6. ノギス
M型を使用する。
3-7. 検査
この方法に使用する装置および器具の精度を保持するため、適宜所定の精度の有無を検査する。
4. 試験方法
4-1. 試験砂の装入
筒に受台を取り付け、試験砂投入装置に組み込む。次に試験砂を、試験砂投入装置のふるい面上より、筒内へ静かに投入する。試験砂が筒からあふれ出したら投入を停止し、筒の上面に盛り上がっている試験砂をかき取る。試験砂の投入開始よりかき取りまでの間、できるだけ振動を与えないよう注意する。なお、一度試験した砂は再び使用することはできない。
4-2. 試験片のつき固め、または圧縮
試験砂の入った筒を受台とともに試験砂投入装置から外し、試験片つき固め機に取り付けて3回つき固めを行うか、または筒内の試験砂の上面より98N/cm2の静圧を加えて圧縮する。
4-3. つき固めた試験片高さの測定
押し抜き台を用いて筒内の試験片を取り出した後、ノギスで測定する。
4-4. コンパクタビリティの算出方法
次式により算出する。
ここに
C.B.:コンパクタビリティ(%)
A:筒上面より受台までの深さ(mm)
H:つき固め、または圧縮した試験片の高さ(mm)
5. 表示
コンパクタビリティは%で表示する。
6. 記録
試験結果は、小数点以下第1位まで算出する。ただし、同一の試料で2回以上の試験を行い、偏差±5%以内のものの平均値とする。また、試験砂加圧の方法を明記する。- [備考]
1. コンパクタビリティ測定後の試験片の質量を、筒の内容積で除した数値が、静置密度(または、ふるい分け密度)である。
2. 試験筒の長さ、荷重方法などによって1%程度の誤差が生じる場合がある。
規格適合試験機