TJFS-112: 生型砂のモルダビリティ試験方法
1. 適用範囲
生型砂のモルダビリティを測定する試験方法について定める。
2. 用語の意味
生型砂のモルダビリティとは、生型砂の粘さであり、生型砂中の粘結剤と水の比および混練度などに対応する。
3. 試験装置および器具
3-1. モルダビリティ試験機
図1に示すもので、直径178φ、奥行き145mmで、外周が呼び寸法2380μm(8メッシュ)の金網で作られた円筒形のかごを、水平に対して7度傾斜させ、底部につけた軸を介して、電動機ならびに減速機で毎分57回転の速度で回転することができるものである。
図1 モルダビリティ試験器
3-2. はかり
感度0.1gのものを用いる。
3-3. ふるい
呼び寸法5.66mmのものを用いる。
3-4. 検査
この方法に使用する装置および器具の精度を保持するため、適宜所定の精度の有無を検査する。
4. 試験方法
4-1. 試料の調整
生型砂をあらかじめ、呼び寸法5.66mmのふるいにかけ、通過したものを試料砂とし、200g計り取る。
4-2. 操作
秤量した試料砂をモルダビリティ試験機のかごの中に入れ、10秒間回転させ、ふるいを通過した試料砂の質量を計る。
4-3. モルダビリティの算出方法
ふるいを通過した試験砂の質量と、かごの中に入れた質量(200g)から、次式により算出する。
ここに
MB:圧モルダビリティ(%)
W1:かごの中に入れた砂の質量=200(g)
W2:ふるいを通過した砂の質量(g)
5. 表示
生型砂のモルダビリティは%で表示する。
6. 記録
試験結果は、有効数字2桁まで算出する。ただし、同一の試料について3回以上の試験を行い、偏差±5%以内のものの平均値とする。
備考:モルダビリティ試験機は、電動機の回転時間を10秒に設定できるタイマーのついたものがよい。また、かごの下にふるいを通過した砂を受ける皿と、かごの上方より赤外線ランプなどでふるいを加熱して、目詰まりを防止する装置をとりつけるのが望ましい。