TJFS-202: 生型砂の粒度試験方法
1. 適用範囲
生型砂の粒度を測定する試験方法について定める。
2. 用語の意味
生型砂の粒度とは、あらかじめTJFS-204(生型砂の全粘土分試験方法)により取り除いた全粘土分と残りの乾燥物(砂粒子)の粒度である。
3. 試験装置および器具
3-1. はかり
感度0.01gのものを用いる。
3-2. ふるい
JIS Z 8801(標準ふるい)により規定された網目ふるいのうち、枠の直径200mmで、呼び寸法
(μm)が次のものを用いる。
3350、2360、1700、1180、850、600、425、300、212、150、106、75、53、およびパン。
備考:パンとは、呼び寸法53μmのふるいを通過した微細粒子を受ける皿である。
3-3. ふるい分け機械
原則としてロータップ型ふるい機を用いるが、これと同等のふるい分け効果のあるものを用いてもよい。
4. 試験方法
4-1. 試料
TJFS-204(生型砂の全粘土分試験方法)により、全粘土分を除去した乾燥物の全量を試料として使用する。
4-2. 操作
ふるい分けは、ふるい目の大きさの順にふるいを重ね、最上部のものに試料を投入し、蓋をして3.3のふるい分け機械に15分間かける。この場合、上部より所定の打撃を与えながら行う。次に、ふるい分け機械からふるいを外し、各ふるい面上の砂の質量を計る。
4-3. 粒度の算出方法
各粒度の質量百分率は、次式により算出する。
ここにR:各粒度(%)
E:ふるい面上の砂の質量(g)
B:試料(全粘土分を含んだもの)の質量 (g)
5. 表示
各粒度は%で表示する。
6. 記録
6-1. 試験結果
試験結果は、小数点以下第1位まで算出する。ただし、同一の試料で2回以上の試験を行い、最大値を中心とする上下3点の粒度の偏差±5%以内のものを採用し、その際の各粒度の平均値とする。
6-2. 生型砂の粒度分布
生型砂の粒度分布は、全粘土分を含む各粒度の質量百分率をもって表す。
6-3. 砂粒子の粒度指数
砂粒子(全粘土を除いたもの)の粒度指数を必要とするときは、各ふるい面上の砂の質量と表1の粒度係数Snを用い、次式により求める。
ここに
FN:粒度指数
Wn:各ふるい(パンを含む)面上の砂粒子の質量(g)
Sn:表1により与えられる粒度係数
呼び寸法 | 3.35 mm |
2.36 mm |
1.7 mm |
1.18 mm |
850 μm |
600 μm |
425 μm |
300 μm |
212 μm |
150 μm |
106 μm |
75 μm |
53 μm |
Pan* |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Sn | 5 | 8 | 11 | 16 | 22 | 31 | 44 | 63 | 89 | 125 | 178 | 249 | 355 | 631 |
注:*Panとは、呼び寸法53μmのふるい下の微細粒子を言う。
規格適合試験機